足の指

今は昔と異なり、指先に力を入れて歩いたり、走ったり、または押し出したりと、
指に力を入れることがトンと少なくなりました。
また足の指に力を入れなくても楽に歩ける靴ができるなど
足の指回り筋肉を鍛えることがなくなってきたために、
足の指関節を支えきれなくなって、
外反母趾や、足裏の指関節周りに一般的に言う水がたまり、
最後には歩くことが苦痛になってきます。

そこでここでは、足裏にたまる水について説明し、
外反母趾や足裏のしびれ、甲のしびれ、足外側の痺れ、
足先の痛みは来月説明いたします。

足は痛い痛くないにかかわらず、必ず使うところです。
また、体重が乗るためにほんの少しの痛みでも、敏感に感じるところです。
そこで、足裏の指関節周りに水がたまるのは、
指周りの筋肉がおとろえて、指関節にずれを生じ、
そのことにより足指の裏に水が溜まって、
その水が神経を刺激して痛みを起こすと思われます。

原因

きつめの靴を長時間履き続けた時
マラソンなどの激しい運動を続けた時
更年期を迎え筋肉が衰えた時(女50歳から、男60歳から)

以上のことが考えられます。

特に、2、3番を起源とすることが特に多く、
我々のところでは全体で1日に10例ほどあります。

足裏の指関節周りに水が溜まると、
その時々によりいろいろな痛みが出てきます。

症状

初期
サンダルなど履いていると足の裏に異物があたり歩くとグチグチと動き、 足と靴の間に何かが挟まっている感じがする。痛みはないが歩きにくい感じがする。
中期
このころになると、朝起きて足を床についた時に痛みが出るが少し歩くと痛みがなくなって、 初期と同じで足裏に違和感がある程度です。
後期
足をつくだけで、ズキッ!とする痛みや痺れが出て、 砂の上を歩いているような感じで歩きにくくなります。 この時期になると一刻の猶予もなく早めに治さないと歩くことが不自由になります。

以上のように痛みは日ごとに増してきます。

以外にその痛みに輪をかける様なことをしているものです。
そこで、絶対にしてはいけない事を簡潔に記してみます。

イボイボのついた健康サンダルを履いてはいけません。
(関節のずれた部分を圧迫しマッサージすると同じで、履いているだけで痛みが増します)
風呂の中で足の指運動をしてはいけません。
(足の指がつき指をしている状態なので、手の突き指と同じように冷やすかそっとしておくことが大切です)
マッサージしてはいけません。
(2と同じ事です)
足の指周りの筋肉を鍛えることが、なにをさしおいても必要です。
そこで、誰でもできる簡単で効果のあるストレッチを記しましたので、
諦めずに毎日こつこつがんばってください。
1グーパー、グーパー運動

右図の足指運動を、開いて5つ数え、指を丸めて5つ数える。 この運動を朝、晩20回ずつしてください。このストレッチは少しきついので、 始めは左、右共5回くらいの運動からするとよいでしょう。

ただし、お風呂の中では運動しないでください。

グーパー、グーパー運動
2タオル運動

1よりも、もう少しハードな運動で、スポーツ選手もよくするストレッチです。

運動の仕方

1タオルを足の指でつまむ
2つまんだままタオルを持ち上げて横に2,30センチ移動させる
3タオルを床に置き指を離す

タオル運動

1,2,3の動作を往復20回、朝晩すると指先の筋力がよりアップします。

ストレッチしていても履物によりこわすことがあります。

指先に力を入れにくい靴や、指先を上げていないと脱げてしまうスリッパ、 などは履かずに鼻緒のついたぞうりやサンダルを履くと、あえてストレッチをしなくてもたえず 指先に力が入っているので指先の筋肉を鍛えるには最適です。また、靴下は足の指が自由に動きやすい、 5本の靴下や力の入るたび、を履くとよいでしょう。

以上、ストレッチは予防です。

足の裏に違和感が出たら、早目が大事ですからこじらせないうちに
電話かメールをしてください。

次回は足の痺れについて。